自分が現場から離れる重要性

起業して成功しようと考えるSEは、大抵かなりの実績を上げてきた優秀な人材です。
システムを開発しようと考えたら自分でやってしまうのが一番早いと考えてしまいやすく、起業してからも開発に関わる全業務を自分でこなしてしまい、サポート的に他のスタッフを利用するという形にしてしまう傾向があります。

しかし、このような形で運営して最初のプロダクトを作るのに成功しても、息が続かなくなって倒産してしまうことが多々あるのが現状です。
この方法は、確かに自分が優秀だというメリットを生かして滑り出しを良くすることができます。しかし、その開発に他のスタッフが実質的にほとんど関わっていないことで、人材が育っていないという問題を引き起こしています。
そのシステムのアップデートすらスタッフ任せにできなくなってしまい、自分しか実質的に働いていないような状況になり、規模が大きくなるほど手が回らなくなってしまうのです。

また、企業としての組織化が進まなくなる元凶にもなるため、企業の成長を著しく妨げてしまいます。
結局は個人でプロダクトを作って公開するのと同レベルの仕事になってしまい、そのままの体制を続けていると現場からの不満が大きくなって人材も離れていってしまうのです。

このような状況を生み出さないように、優秀なSEほど起業したら現場から離れることが大切でしょう。長期的な視野を持って企業を育てていくという考え方で起業することが、成功するための秘訣です。